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ヤクルトが4年振りにトレード戦線に足を踏み入れたが、鈴木康、西井が移籍先で各々救援エース級の活躍をしたのに比べ、井本は横山エミーとのスキャンダル、倉持は故障が治らずで敢え無く討ち死にした。倉持は1年で退団するがアートネイチャーのCMはその後も続いている。余程キャラクターが定着したという証だろう。 この年一番の大物は広島・水谷と阪急・加藤英の交換。阪急69年入団組(他に福本・山田)の中で真っ先に上田監督と対立した加藤英の放出が決まり、当初阪急側は水谷ともう一人投手を要求したが、結果は水谷が打点王。広島は排他性の強い土地柄と言われ加藤英も肋膜を煩うなど最悪だった。1年でパ(近鉄)に舞い戻り渡り鳥生活が始まる。 村田のセ移籍直訴問題は年明け漸く残留で落ち着いたが、有籐の球団批判、解雇された高橋捕手の提訴→復帰→引退などロッテ球団の不手際も目立った。 実績のある外国人3人の移籍も目を引いた。レオンと引き替えにロッテへ移った斎藤巧は後捕手に転向して驚かせたが、レオンも大洋の納会で達者な日本語で「昴」を熱唱して驚かせた。マルカーノはヤクルト退団後も巨人の通訳を務めるなど日本野球に貢献した。早逝が惜しまれる。 一方で、広島福士、阪神宇田の両投手は任意引退扱いで母国韓国プロ野球に身を投じた。 開幕直前に巨人は内野の補強のため近鉄のベテラン石渡を獲得。付録の様な形で移籍した太田幸はシーズン終了後には阪神へ。1年で引退したが東北訛りの残る口調には似合わない実践派の解説でアイドルから脱皮した。 また阪神を解雇され米3Aに退避していた若菜がシーズン半ばに大洋に戻っている。 |