※2:ブルペン捕手として採用後、3月に支配下契約 |
2年連続最下位で後がない野村阪神と新生・森横浜が各々3対3のトレードを敢行。湯舟、山崎に対しハンサム度向上には貢献薄い北川が左殺しで名を上げ、優勝を決める代打満塁逆転サヨナラ弾のヒーローになるのだから判らない。 野村にいびり出された大豊は退団会見で「カネが欲しいんじゃないんです。カネを獲りたいんです」と感極まって不可解発言。「高年報という評価を受ける選手になりたい」の意と思われるが禿頭好漢、古巣中日に死に場所を得た。 総じてトレードは少なく00年ペナント終了前に決まったイチローの米売却が最大の話題。マリナーズでは佐々木の活躍もあり、日本球界のスターが売られるという寂寥感が醸し出されなかったのは幸いだったが。 一方で、新庄はヤクルト移籍を希望し球団側を交渉の席に引き摺り出した挙句に唐突なバレンタイン・メッツ入りと宇宙人振りを存分に発揮した。二人とも期待以上の働きだったのは喜ばしくも、毎日出場する打者の渡米で大リーグ人気がお茶の間にも浸透し、日本球界の危機が囁かれる事態に至ったのは深刻だ。 FAでは残留の線が濃かった川崎にも最後に逃げられ、ヤクルトは泣き面に蜂と思いきや、入来兄の狂い咲きなど新戦力の望外の台頭で日本一とはこちらも皮肉なもの。 その川崎も肩を痛めて3年寝太郎と化しながら、FA移籍初年度に上限があるため複数年契約のトリックで年俸が上がり続ける悲喜劇。遂に03年には無登板ながら球宴ファン投票に選出され、 ネット投票システムの見直しを喚起する事態に至るとは笑うに笑えないが。 前年、一旦FA権の行使表明後に「ダイエー球団に補償金を与えたくない」と撤回した吉永が予定通り巨人に。大野倫との交換と発表された後、12月になって佐藤充が実質追加された。 テストでは橋本が王、山崎が仰木とかつての指揮官の下に。8年振りに監督に帰り咲いた山本広島は星野中日から2名譲り受けるなど、相変わらずコネクションの重要振りが伺われた。2000本安打に到達した駒田は横浜を解雇、職場放棄問題が仇になったか引き取り手が現れず引退に追い込まれた。 ロッテは3年で二桁勝利2回ながら年俸の上限が来て広島を解雇されたミンチーを首尾良く獲得。ヤクルトからハッカミーもウェーバーで獲得したが再来日が叶わずロッテから任意引退公示されたのは珍しい例だろう。 シーズン中には森監督就任時から放逐の声が絶えなかった波留が予定通り放出されたほか、杉山が何と3年連続のシーズン中の移籍。引き手数多で目出度いとも言えるが、オフに解雇で横浜の補強は実らず。一方、近鉄は関口、三沢が中継ぎの左右の柱に。開幕前に米法人身売り説が唱えられ、アドバイザー就任で落ち着いたラソーダ元ドジャーズ監督の引率外国人とともに大きく優勝に貢献した。 6月にはトレード会議が開催されたが、成立はなく何時の間にかその存在自体が忘れられた様だ。 |